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わたしの叔父さん (2019):映画短評

わたしの叔父さん (2019)

2021年1月29日公開 110分

わたしの叔父さん
(C) 2019 88miles
なかざわひでゆき

衰退するデンマークの田舎と未来への選択

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 消えゆく伝統的な酪農業を営む、デンマークの農家の若い女性と年老いた叔父さんの日常を淡々と描いていく。育ての親である叔父さんの恩に報いるため、将来の夢を諦めて献身的に働くヒロイン。しかし、そんな彼女に獣医師となる夢を叶えるチャンス、そして理想の男性との出会いが巡って来た時、彼女は罪悪感に苦しむこととなる。体の不自由な叔父さんを見捨てることになるのではないか、そんな自分に幸せになる権利などあるのかと。このまま酪農を続けても未来はないと知りながらも、変化を躊躇してしまう主人公のジレンマは、恐らく世界中の衰退産業で働く人々に共通するだろう。ヌテラの大好きな叔父さんがまたいい味を出している。

この短評にはネタバレを含んでいます
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