モンスター・ハント 王の末裔 (2018):映画短評
モンスター・ハント 王の末裔 (2018)ライター2人の平均評価: 3.5
主人公以上にキュートなトニたん!
テーマ的には『羅小黒戦記』と変わらないのに、主人公・フーバーのキャラ造形がどうも馴染めないシリーズ第2弾。ラマン・ホイ監督が自身の手掛けた『カンフー・パンダ』『ヒックとドラゴン』のパク……オマージュ以上に見どころなのが、ペテン師役で約20年ぶりに時代劇コメディに挑戦したトニー・レオン。美女からくすぐりの刑を受け、無我夢中にトウモロコシにかぶりつき、虎のコスプレで右往左往するキュートなトニたんは、ちょっとしたお宝モノ。そんなトニたんに恋焦がれる歌手のクリス・リーや発明家を演じるコメディアンのダー・ポンなど、ゲストも多数登場。紛れもない旧正月のファミリー向け映画である。
気軽に楽しめる中国産エンタメ超大作
人間と妖怪が共存する古代中国を舞台に、若い妖怪ハンターたちの活躍を描いた大ヒット映画の第2弾。『シュレック』シリーズのキャラクター・デザイナー、ラマン・ホイが引き続き監督を務めるほか、日本からも『るろうに剣心』シリーズの谷垣健治がアクション監督、タランティーノ映画でもお馴染みの種田陽平が美術デザイナーとして参加している。1億4300万ドルという桁違いの予算が注ぎ込まれているのも一目瞭然のスケール感で、スタントの斬新な振り付けにも目を見張る。一方で、中国産エンターテインメント大作の御多分に漏れず、ストーリー自体は実にたわいない。一応、前作を見ておいた方が人物関係は分かりやすいだろう。