BLUE GIANT (2023):映画短評
BLUE GIANT (2023)ライブシーンの熱量と激しさにひたすら圧倒
「仙台編」をすっ飛ばし、「東京編」から始まるわ、“デカ女”との再会もないわと、作り手が大・雪祈・玉田の成長物語を作り上げることだけを目指した120分。“音が聞こえてくる”と称された原作コミックだが、上原ひろみらの参加によって、「JASS」が奏でる音が完全再現。音響へのこだわりも随所に感じられ、あえてTVシリーズにしなかった理由も頷ける。ライブシーンにおけるモーションキャプチャーのぎこちなさも、どこか味わい深いものになっており、その熱量と激しさにひたすら圧倒される。そして、原作ファンでなくても号泣必至のオリジナル展開など、『THE FIRST SLAM DUNK』に通じるところも多い一作だ。
この短評にはネタバレを含んでいます