映画刀剣乱舞-黎明- (2023):映画短評
映画刀剣乱舞-黎明- (2023)ライター2人の平均評価: 3.5
映画版独自の進化を遂げたシリーズ2作目
日本刀を擬人化した剣士「刀剣男子」たちが、日本史の改変を目論む勢力「歴史修正主義者」から歴史を守るべく、各時代へタイムスリップして激しい戦いを繰り広げる…という人気ゲームの実写映画版第2弾。今回は大江山の酒呑童子退治で幕を開けるわけだが、しかし思いがけない展開から刀剣男子たちは21世紀の東京へ送り込まれることとなる。舞台を少し前の現代に設定したことで、より一層のこと特撮ヒーロー感が強化されたという印象。その分、大掛かりなVFXやアクションも多くなっており、映画版としての奇想天外な面白みが増している。大勢のエキストラを動員した渋谷スクランブル交差点でのバトル・アクションなども見応えあり。
”映画の”刀剣乱舞
前作『継承』は舞台版(刀ステ)のボーナストラック的な映画でしたが、今回は”映画の”刀剣乱舞と言っていい一本でしょう。キャスト面などは舞台版を踏襲していますが、より映画的な演技をしています。前作のスマッシュヒットもあって人手もお金もたっぷり使っていて贅沢なつくりです。もちろん三日月宗近演じる鈴木拡樹の存在があってこその部分もありますが、始まってすぐ物語の世界に入ることもできます。
ミュージカルとステージで一大ブランドとなった『刀剣乱舞』ですが、今作が巧くはまると”映画”というジャンルでもブランド確立になるかと思います。舞台からでもこの映画からでも入りやすく好印象でした。