夜叉 -容赦なき工作戦- (2022):映画短評
夜叉 -容赦なき工作戦- (2022)ライター2人の平均評価: 4.5
ケレン味たっぷりの4カ国スパイアクション
世界一スパイの多い都市・中国の瀋陽を舞台に、ダーティな手段を厭わない韓国のスパイ“夜叉”(ソル・ギョング)とコンプライアンス重視の清廉潔白な検事(『イカゲーム』のパク・ヘス)がバディとなり、北朝鮮から脱北してきた要人が握る秘密をめぐって日本人スパイの池内博之と死闘を繰り広げるハードアクション。ポリティカルな要素もあるにはあるが、深刻な顔をして見るというより、ケレン味たっぷりの銃撃戦、格闘戦、爆発炎上を楽しむべし(フフッとなるアクションギャグもあり)。夜叉率いるスパイチームの若手たちの個性も立っているので、シリーズ化される予感も。日本人スパイの用心棒が最後に日本刀で戦ってくれなかったのが残念。
東アジアの緊張関係を投影した韓流スパイ・アクション
中国東北部の商業都市・瀋陽を舞台に、とある機密情報を巡って韓国・日本・北朝鮮のスパイが血で血を洗う抗争を繰り広げる。ネタバレになるので詳細は省くが、ちょっと前に韓国で報道された日本の某極右勢力と韓国の某組織のただならぬ関係が、恐らくストーリーの大雑把なヒントになっているのだろう。ただまあ、日本のスパイがあれほど優秀かは大いに疑問だが(笑)。それはともかく、スタイリッシュなカメラワークといい、ウルトラハードなバイオレンスといい、スピーディで軽快なテンポといい、文句なしに面白いアクション映画に仕上がっている。ソル・ギョングが意外と流暢な日本語のセリフを喋るのも嬉しい。これはシリーズ化を希望!