ザ・ミソジニー (2022):映画短評
ザ・ミソジニー (2022)森の中の洋館で女たちの物語が交錯する
人里離れた森の中の洋館、そこに集まる2人の女性と1人の男。そんな必要最小限の道具立てで、いわゆる"女性的なるもの"のさまざまなイメージ-----恋愛、嫉妬、母と娘、愛人などが積み重ねられ、それらが2人の女性が若くないことでより際立つ。そこに、一見、別ジャンルのような心霊写真、降霊術、森にいる異種の存在などが絡んでくるのだが、それらが別ものではなく、根底で繋がっていることが次第に感じ取られてくる。
監督・脚本は、『女優霊』の脚本でも女性的なるものを描き出した高橋洋。本作の物語の中心である2人の女性が、脚本家と女優であるというところにも、また別の意味が隠されているのではないだろうか。
この短評にはネタバレを含んでいます