屋根裏のアーネスト (2023):映画短評
屋根裏のアーネスト (2023)ライター2人の平均評価: 3
デヴィッド・ハーバーの幽霊キャラありき
なかなか『ハッピー・デス・デイ』の3作目が始動しないクリストファー・ランドン監督作。幽霊ものであるが、劇中TV放送されている『ゴースト/ニューヨークの幻』や『愛が微笑む時』あたりの90`s前半のハートウォーミングなテイストが特徴的で、とにかくデヴィッド・ハーバー演じる言葉を発しない幽霊キャラありきといったところ。後半の『E.T.』な展開など、スピルバーグ監督作へのオマージュも感じるだけに、次回作が『アラクノフォビア』のリメイクなのは腑に落ちるが、毒っ気ある笑いなど、ランドン監督作らしさは薄め。2時間超えの尺もかなり厳しく、ありがちなネトフリ映画になってしまった感アリ。
怖さはゼロ、優しさはたっぷりのゴーストストーリー
クリストファー・ランドンらしく、笑いと優しさのあるホラー映画。しかし、ちょっと詰め込みすぎた感じ。最初はコメディで始まるのだが、トーンが変わっていき、最後はスピルバーグ風の感動ものになる。途中、カーチェイスもあれば、子育てのありかたに触れたり、幽霊のアーネストがどう死んだのかを探るミステリーになったり。とくに中盤は間延びする。もっとすっきりさせて90分で収めるべきだった。キャスティングはとても良い。せりふなしで観客に思い入れさせるデヴィッド・ハーバーはさすがだし、主人公ケビンの相棒となるテクノロジーが得意なお隣さんをオタクっぽい男の子ではなくアジア系の女の子にしたのも良いアイデア。