よっす、おまたせ、じゃあまたね。 (2022):映画短評
よっす、おまたせ、じゃあまたね。 (2022)シュールでオフビートな珍道中はちょっぴり切ない
30歳を過ぎても実家に引きこもっている青年・ちばしんのもとへ、幽霊を自称する小学校時代の親友・ながちんが現れ、静岡から東京まで「ながちんの死体を確認する」ための旅へ引っ張り出される。オリジナルは小劇場の舞台だそうだが、寄り道しまくりのオフビートな珍道中は極めて映画的である。人生に挫折して自分ひとりだけが世界から取り残されたと思っていた「ちばしん」。そんな彼を気にかけながら日常に追われて連絡もしなかった「ながちん」。まるで空白の時間を埋めるような行き当たりばったりの小旅行。人間は誰かとの繋がりで多かれ少なかれ救われる。やっぱり、会いたい人には会えるうちに会っておいた方がいいね。
この短評にはネタバレを含んでいます