戦慄怪奇ワールド コワすぎ! (2023):映画短評
戦慄怪奇ワールド コワすぎ! (2023)ライター2人の平均評価: 4
笑いながら、時代の流れも痛感
8年ぶりの新作がシネコン上映されるほか、「花子さん編」の投稿者や「蛇女編」の蛇女だった桑名里瑛が最凶のヤンキー霊媒師として大暴れするなど、シリーズのファンなら思わず歓喜! 台湾映画でおなじみ「紅い服の少女」を発端に、いきなりの「プリキュア」展開など、おなじみ何でもアリな展開に、終始ニヤニヤだが、『カメラを止めるな!』と同じロケ地に加え、いろいろ変わった工藤&市川との関係性、さらには衝撃のラストなど、9年間という時代の流れも痛感。尺も含め、白石監督の集大成だった『オカルトの森へようこそ THE MOVIE』後だけに、モノ足りなさはあるものの、応援上映にはピッタリすぎ!
シリーズ一見さんでもオッケーなモキュメンタリー・ホラー劇場版
モキュメンタリー・ホラー『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズの9年ぶりとなる劇場版だが、よ~く確認すると「戦慄怪奇ワールド」とタイトルの一部を変更。過去作を見たことがなくてもオッケーなスピンオフ的映画となっている。全体的な構成やノリも『オカルトの森へようこそ』に近いかも。とにかく展開がスピーディかつテンポ良く、80分弱というただでさえコンパクトな尺がさらに短く感じられる。恐怖と笑いのバランス感覚も今回は特に優れていると思う。中でも、本作で初登場のヤンキー系霊能者・珠緒師匠(桑名里瑛)はムチャクチャ秀逸なキャラ。彼女をメインに、あともう1本くらい撮っても良いのでは?