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化け猫あんずちゃん (2024):映画短評

化け猫あんずちゃん (2024)

2024年7月19日公開 94分

化け猫あんずちゃん
(C) いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会
平沢 薫

日本の田舎のユルい精霊たちになごむ

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 母を亡くした11歳の少女が、祖父が住職をする田舎の寺に預けられ、その近くで暮らす奇妙なものたちに出会う。人間のように言葉を話す二足歩行の猫やカエル、大きなキノコに顔があるようなものなど、土着神とも精霊ともつかないものたちの姿の、ユルくてのどかな感じがとてもいい。

 そんなものたちが暮らす世界の明るく柔らかな色彩が、一味違う新鮮さなのは、背景美術と色彩設計を『リンダはチキンがたべたい!』に参加したフランスのスタジオ、Miyu Productionsが担当したせいか。美術監督はフランスの画家ピエール・ボナールの画をイメージしたそう。11歳の少女が、そんな色彩の中で次の一歩を踏み出していく。

この短評にはネタバレを含んでいます
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