化け猫あんずちゃん (2024):映画短評
化け猫あんずちゃん (2024)![化け猫あんずちゃん](https://img.cinematoday.jp/a/T0029660/_size_640x/_v_1718853883/main.jpg)
日本の田舎のユルい精霊たちになごむ
母を亡くした11歳の少女が、祖父が住職をする田舎の寺に預けられ、その近くで暮らす奇妙なものたちに出会う。人間のように言葉を話す二足歩行の猫やカエル、大きなキノコに顔があるようなものなど、土着神とも精霊ともつかないものたちの姿の、ユルくてのどかな感じがとてもいい。
そんなものたちが暮らす世界の明るく柔らかな色彩が、一味違う新鮮さなのは、背景美術と色彩設計を『リンダはチキンがたべたい!』に参加したフランスのスタジオ、Miyu Productionsが担当したせいか。美術監督はフランスの画家ピエール・ボナールの画をイメージしたそう。11歳の少女が、そんな色彩の中で次の一歩を踏み出していく。
この短評にはネタバレを含んでいます