セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男 (2023):映画短評
セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男 (2023)無敵の仕事人の肖像を知る
「仰天したよ。白人の小柄な青年がミシシッピかシカゴの酒場にいる様な演奏をするんだ」とキース・リチャーズが彼を“発見”した時の事を語る。ロック黄金期の最重要部のほぼ全域に渡るほど、余りに数多くの名曲をピアノで彩ってきたN・ホプキンス(1944年生~94年没)の軌跡。自らをショパンの生まれ変わりと称し、英米音楽界(実は日本でも)で最強のサポーターとして活躍した彼を巡る、豪華証言者達によるオーラルヒストリー型ドキュメンタリーだ。
深掘りというより、彼の音楽と人柄をシンプルに讃える構成は潔いもの。ストーンズ絡みでは当然「悪魔を憐れむ歌」の話も出るので、ゴダールの『ワン・プラス・ワン』と併せて観たい。
この短評にはネタバレを含んでいます