テリファー 聖夜の悪夢 (2024):映画短評
テリファー 聖夜の悪夢 (2024)ライター2人の平均評価: 4
まさかのクリスマス映画、大本命!
「殺人解体ショー」に過ぎなかった短編~1作目に比べて、デイミアン・レオーネ監督の演出力も、映画としてのクオリティも、着実にステップアップ。アート・ザ・クラウンVSシエナによる『エルム街の悪夢』展開は、前作と変わらないものの、被害者だったビクトリアを引き連れてのバカップルぷりはどこか微笑ましく、チャッキー&ティファニーを想起。そんなユーモアたっぷりなポップアイコンになっても、ゴア描写に関しては、これまで通りに手加減なし。手を替え品を替え、大殺戮を繰り広げる。今回も2時間超えの長尺だが、レオーネ監督が敬愛するトム・サヴィーニのカメオ出演など、サービス精神たっぷりだ!
殺人ピエロvs少女戦士、戦慄の第2ラウンド
新世代スラッシャー映画の旗手D・レオーネが、スプラッター描写に磨きをかけて放つシリーズ最新作。前2作はハロウィンを背景にしていたが、クリスマスに舞台を設定したことで色彩的に派手さを増した感がある。
誰が殺されるかわからない展開に加え、バリエーションに富んだ惨殺描写も味。とりわけ監督がもっとも力を入れたというシャワー室でのチェーンソーの凶行には、やり過ぎゆえのブラックユーモアも漂う。これは語り草となるか。
1作目で提示された殺人ピエロの不死身キャラ、2作目でのヒロインの役回りが、この3作目ではよりオカルト体制が明快となり、シリーズへの興味やドラマ的な面白さが増した。次が楽しみになる。