ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース:映画短評
ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース
ヒップホップ=レゴブロック思考のパーティー
『ベター・マン』の“猿”にも驚いたが、こちらも見事。音楽伝記映画の傑作にしてレゴムービーの快作だ。ファレルの自分語りを軸に濃密な情報量が詰め込まれ、『8 Mile』型というよりアプローチはドキュメンタリー(監督は『バックコーラスの歌姫たち』等のM・ネヴィル)。豪華関係者(NIGO含む)の証言を交えて、あらゆる枠組みを越境・接続し、“ハイブリッド思考”を独自展開してきた傑物の半生が語られる。
何より素晴らしいのは“組み合わせによる創造”というメッセージがレゴの理念と合致していること。設計された世界の中で自由と肯定性を獲得する実践から珠玉のアンセム群が爆誕していく。ちらっとだけミニオンも登場。
この短評にはネタバレを含んでいます