ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今 (2025):映画短評
ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今 (2025)
ライター3人の平均評価: 3.7
彼女とともに生きてきたような感慨アリ!
“死が遠くないところにいる年齢”となったブリジットだが、それでも恋愛のときめきを忘れない頼もしさ。シリーズは、こうあるべきという提示に安定感がにじむ。
とはいえ、夫の死別に子育ての悪戦苦闘と経験は重ねており、ロマコメの軽やかさを漂わせつつも、磁場は今、この年齢で生きることにある。バカ友ダニエルの老いも深刻だが、それをジョークとともにいなすH・グラントがまたイイ。
シリーズが生まれて25年、振り返るとブリジットと一緒に歩んできたような、そんな感慨さえ覚える好編。こうなりゃ、ブリジットの老後もしっかり描いていただきたい。
昔も、今も、ブリジットが大好き
「SEX AND THE CITY」(1998年放映開始)同様、原作出版時(1996年)から大好きで、一緒に年を重ねてきたこのキャラクターとまた会えたのがとにかく嬉しい。「SATC」のキャリーも最新シリーズで夫を亡くしたが、今作の原作は2013年に出版されており、映画3作目は原作にはない。ファンとしても、ブリジットが50代になったからこそマークの死を受け入れやすいのでは。そこから入るので過去3作より重いものの、このシリーズらしい明るさもうまいバランスで盛り込んだ。脚本とゼルウェガーは、ブリジットの人柄を保ちつつ、年齢らしい変化も見せることに成功。一方でダニエルの「変わらなさ」も彼らしくて良い。
四半世紀に渡る、ドジっ子奮闘記完結編
原題であるダイナ・ワシントンの楽曲よろしく「少年に夢中」になったブリジットの顛末を描く。『To Leslie トゥ・レスリー』マイケル・モリス監督の抜擢はなるほどで、ジャンルこそ違うが、『あぶない刑事』に近い安心感溢れる導入から、まさかの「夫・マーク不在」という喪失感に包まれる。個人的には、修学旅行バスでのクラッシュ「ステイ・オア・ゴー」合唱シーンだけで高まるが、ワーキング・タイトル代表作『ラブ・アクチュアリー』を思い起こさせる愛に満ちたラスト~シリーズ名場面集で泣かないファンはいないはず。約四半世紀に渡るドジっ子奮闘記の完結編だけに、3作目が不満だったこそ是非!