ホランド (2025):映画短評
ホランド (2025)
雰囲気でストーリーの粗は隠せない
微妙にノスタルジアを感じさせる2000年、オランダのような(実在する)美しい街。冒頭からニコール・キッドマン演じる主人公が民族衣装で出てきたりして、シュールリアルな、美しくも怪しい雰囲気をかもしだす。豪華なキャストも期待を高めるが、それらをしてもストーリーの弱さは隠せない。半分以上過ぎたところで大きなことが明かされるのだが、面白くなるどころか、そこからどんどんリアリティがなくなっていくのだ。「何かにつながるのか」と思わせる要素がいろいろ散りばめられていただけに、ほとんど無意味だったとわかって、最後はなおさらがっかり。キッドマンのフィルモグラフィーで最も記憶に残らない作品のひとつ。
この短評にはネタバレを含んでいます