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タランティーノが人生を変えた7人のラッキー・スター(3/3)

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ゾーイ・ベル『デス・プルーフ in グラインドハウス』(2007)ほか

デス・プルーフ in グラインドハウス
『デス・プルーフ in グラインドハウス』(C)Dimension Films / Photofest / ゲッティ イメージズ

 『キル・ビル』『キル・ビル Vol.2』でユマ・サーマンのスタントを務め、タランティーノに見初められたスタントウーマンゾーイ・ベルは、『デス・プルーフ in グラインドハウス』(2007)で主演女優の一人に抜擢され、タランティーノ作品の“タフでクールなミューズ”としてたちまち脚光を浴びた。主演は、愛車“デス・プルーフ”で若い女性たちを血祭りに上げるすご腕のスタントマンで殺人鬼のマイクにふんしたカート・ラッセルだが、映画を観た後最も記憶に残るのは、マイクの獲物の一人を演じたゾーイと言っても過言ではないはず。マイクが狙った女性グループのうち、運悪くゾーイが腕利きのスタントウーマンだったことから、マイクは思わぬ反撃をくらうことになる。クライマックスで、1970年型ダッジ・チャレンジャーのボンネットに乗ったゾーイが、マイクから追撃され、反撃に出るカーチェイスは鳥肌が立つほどの迫力。揚げ句の果てにマイクをフルボッコに(もちろんグーで)する勇姿にKOされたファンは少なくないだろう。よほどタランティーノに気に入られたようで、『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)に続いて『ヘイトフル・エイト』にも出番は少ないながら印象的な役で出演している。

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クリストフ・ヴァルツ『イングロリアス・バスターズ』(2009)&『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)

イングロリアス・バスターズ
『イングロリアス・バスターズ』(C)Universal Studios / Photofest / ゲッティ イメージズ

 日本では名前はおろか顔も認知されていなかったであろうヴァルツにとって、タランティーノはまさに救世主だ。彼の作品で、2度もアカデミー賞を受賞してしまったのだから! 「連合軍の極秘部隊がナチスをぶっ殺す」という奇想天外なストーリーが展開する『イングロリアス・バスターズ』(2009)で、ヴァルツが演じたのはユダヤ人のヒロインの家族を皆殺しにする残忍なナチスの将校、ランダ大佐。ユダヤ人の家族を匿う農場主を巧みに尋問する戦慄の冒頭から、ブラッド・ピットメラニー・ロラン華々しい顔ぶれそっちのけで、ヴァルツにくぎづけになる。この強烈な悪役で、マット・デイモンクリストファー・プラマーら強豪を押しのけ、あっさり助演男優賞を獲得したかと思ったら、『ジャンゴ 繋がれざる者』では一転してヒーロー的な役柄に。

ジャンゴ 繋がれざる者
『ジャンゴ 繋がれざる者』(C) The Weinstein Company / Photofest / Zeta Image

 農場主から妻を取り戻そうとする黒人ガンマン・ジャンゴを手助けする謎の賞金稼ぎドクター・シュルツを好演し、ジャンゴ役のジェイミー・フォックス、白人至上主義の農場主という憎々しい悪役でイメチェンを図ったレオナルド・ディカプリオらを食う名演を見せ、2度目の助演男優賞を受賞。近年ではジョディ・フォスターケイト・ウィンスレットらと見事なアンサンブルを披露したロマン・ポランスキー監督のコメディー『おとなのけんか』(2011)やティム・バートン監督による実話ベースのドラマ『ビッグ・アイズ』(2014)などに出演。『007 スペクター』(2015)ではジェームズ・ボンドの敵フランツ・オーベルハウザー役に抜擢され、話題になった。

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