『ありがとう、トニ・エルドマン』俳優、76歳で死去
映画『ありがとう、トニ・エルドマン』で風変わりな父親役を務めたオーストリア人俳優のペーター・ジモニシェックさんが現地時間30日、76歳で亡くなった。オーストリアの各メディアが報じている。
『ありがとう、トニ・エルドマン』(マーレン・アデ監督)は、仕事一筋で多忙な日々を過ごしているイネス(ザンドラ・ヒュラー)と、彼女を心配してドイツから訪ねてきた、悪ふざけが大好きな父親ヴィンフリート(ペーターさん)の交流をユーモラスに描いたドラマ。やっと父親が帰国してホッと一息つくイネスだったが、父は“トニ・エルドマン”という謎の人物に成り切って再びやって来て……。
同作は第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映されて話題に。第89回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたほか、ペーターさんは同作の演技でドイツ映画賞やヨーロッパ映画賞で主演男優賞に輝いた。
映画のほか、舞台、テレビへの出演でも知られたペーターさん。死因は現在のところ明かされていない。(編集部・市川遥)