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オアシス (2024):映画短評

オアシス (2024)

2024年11月15日公開 93分

オアシス
(C) 2024『オアシス』製作委員会

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

なかざわひでゆき

清水尋也と高杉真宙の顔合わせが肝

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 日本の地方都市、恵まれない環境に育った男女3人の幼馴染み。過去の不幸な出来事から今は袂を別ち、ヤクザに半グレにと社会の裏街道で生き急ぐ彼らが、とある事件をきっかけに反社組織から追われる身となる。希望なき現代日本の暗部を映し出す青春残酷物語。どうも雰囲気先行で舌足らずな点が多々あることは否めないが、しかし陽の当たらない場所に生きる者たちの痛みや孤独や憤りに寄り添おうとする真摯な姿勢は十二分に感じられる。なによりも清水尋也と高杉真宙の顔合わせが本作の肝。これまで幾度となく映画で共演し、私生活でも友人だという2人だからこその信頼関係が、主人公たちの一筋縄ではいかない友情ドラマに説得力を与えている。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

“背中で語る”ファーストカットから心掴まれる

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

ほとんど絡みのない『東リベ』はさておき、清水尋也と高杉真宙が『逆光の頃』から7年を経て、このような作品で競演するとは! 一言で言えば、ヤクザと半グレの抗争劇だが、それぞれの居場所“オアシス”を探す幼馴染3人の青春映画であり、常にヒリヒリした空気感が印象的だ。清水が名古屋の街を闊歩する、まさに“背中で語る”ファーストカットから池田直矢撮影による圧巻のショットが連続。『ポルノスター』や『HYSTERIC』の千原浩史の雄姿を思い起こすなか、あくまでも一歩引いた立ち位置で清水をサポートする高杉も、これまで見せたことのない表情を浮かべ、なかなか意外な着地点含め、拾いモノといえる。

この短評にはネタバレを含んでいます
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