オアシス (2024):映画短評
オアシス (2024)“背中で語る”ファーストカットから心掴まれる
ほとんど絡みのない『東リベ』はさておき、清水尋也と高杉真宙が『逆光の頃』から7年を経て、このような作品で競演するとは! 一言で言えば、ヤクザと半グレの抗争劇だが、それぞれの居場所“オアシス”を探す幼馴染3人の青春映画であり、常にヒリヒリした空気感が印象的だ。清水が名古屋の街を闊歩する、まさに“背中で語る”ファーストカットから池田直矢撮影による圧巻のショットが連続。『ポルノスター』や『HYSTERIC』の千原浩史の雄姿を思い起こすなか、あくまでも一歩引いた立ち位置で清水をサポートする高杉も、これまで見せたことのない表情を浮かべ、なかなか意外な着地点含め、拾いモノといえる。
この短評にはネタバレを含んでいます