編集部の受賞予想はコレだ!~主要6部門のオスカー像の行方を大胆予想~
第90回アカデミー賞
日本時間3月5日(現地時間3月4日)に行われる第90回アカデミー賞授賞式に向けて、今年も編集部が主要6部門の受賞を予想しちゃいました。前哨戦の結果から予想した手堅いものから、願望、こうなったら面白い! などなど、さまざまな意見がありますが、皆さんの予想はいかに!? 作品賞ページで展開中の予想投票の参考にもどうぞ。(構成:編集部 浅野麗)
各部門の予想結果はこちらから!⇒ 作品賞/監督賞/主演男優賞/主演女優賞/助演男優賞/助演女優賞
<作品賞>
『スリー・ビルボード』11票
『シェイプ・オブ・ウォーター』との一騎打ち、監督賞にはノミネートされなかったマーティン・マクドナー監督に、作品賞はあげて~!(浅野麗)
前哨戦の結果で有力とみられるのが『シェイプ・オブ・ウォーター』とこの作品。監督賞のノミネートこそ逃したが、脚本賞は入っており、「娘を殺害された母親の戦いの物語」というシビアなストーリー設定、その中で描かれる「相容れない者同士の絆」という感動要素の組み合わせは、いかにもアカデミー賞好み。(石井百合子)
作品の持つ熱量が圧倒的! 欠点だらけのキャラクターたちがつむぐストーリーに、最後は思いもよらぬ形で少し優しい気持ちにさせられる。『セブン・サイコパス』などのマーティン・マクドナー監督が監督賞にノミネートされなかったことから、監督賞は『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督に、作品賞は本作が受賞しそう。(石神恵美子)
抜群に面白く、監督賞へのノミネートを逃したマーティン・マクドナーに作品賞はあげたいとアカデミー会員も思っているのでは……? 憎しみの連鎖を断ち切れない、今の時代にぴったりな作品であることも考慮に入れられそう。(市川遥)
作品賞に関しては最近のアカデミー会員の投票結果から、かなり手堅いところへいく可能性が高いと予想。本作以外の作品が獲った場合には、まさに大どんでん返しと言ってもいいのでは……?(井本早紀)
今年は『シェイプ・オブ・ウォーター』がまず呼ばれ、壇上でギレルモ・デル・トロ監督が「間違いがありました。受賞作は『スリー・ビルボード』です。これは冗談ではありません」と言うのでは。(海江田宗)
『シェイプ・オブ・ウォーター』との2択感が濃厚な本年。アカデミー賞会員好みな『スリー・ビルボード』が最有力。(香取亜希)
おそらく一騎打ちとなる『シェイプ・オブ・ウォーター』に投じたい気持ちをグッと抑えての1票。図らずも「#MeToo」運動に直結するような題材であることも無視できない要因の一つ。(小松芙未)
田舎町にありがちな、ねっとりと絡みついてくるような人間関係が、真綿で首を絞めるかのようにお互いの首を絞めていく描写がリアル。人間関係において万人が既視感を覚えるテーマだけに、アカデミー会員票も集まるのではないか。(下村麻美)
現在セクハラ問題において、怒りまくりで、おさまる様子もないハリウッド映画界。トランプ大統領への反発も今年はさらに加速! 芸術作品としては『シェイプ・オブ・ウォーター』も素晴らしいけど、今年は“怒れる女”がテーマじゃないかと。(森田真帆)
ノミネート発表の様子を見ても「#MeToo」運動の影響が強いと思われる今年の授賞式。題材的にもタイムリーで、アカデミー会員好みの社会派作品である『スリー・ビルボード』が有利と予想。まさかの監督賞ノミネート逃しという不安要素はあるけれど、逆にその分作品賞で票が集まる可能性もあり。(吉田唯)
『シェイプ・オブ・ウォーター』2票
アカデミー賞の作品賞と結果が重なることが多い、全米プロデューサー組合(PGA)賞を受賞。さらに、作品賞を獲得する率が高い最多ノミネート作品となったことが有利に働くと見る。対抗馬の『スリー・ビルボード』は演技部門での受賞がメインとなるのでは。(入倉功一)
声を出せない女性と不思議な生き物の言語や種族を超えた愛が、ギレルモ・デル・トロ監督の世界観で表現されるさまに魅了された人が多いはず。世相を皮肉るようなメッセージが強い点も考えて。(小山美咲)
『ゲット・アウト』1票
ここ数年、インテリ志向な受賞作品が続いているので、実話でもインテリでもない、ブラックコメディーかつヒットした作品が取ってほしいという意味合いを込めて。(梅山富美子)