メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬 (2005):映画短評
メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬 (2005)15年前に見ても最高と思ったが、今の時代はさらに心に迫る
15年前にカンヌで見て大感動。アメリカ公開時も見直してまたすごいと思ったが、トランプ政権下ではなおさら心に迫る。今作が語るのは、友情と約束を守ること。舞台はメキシコとの国境近くで、タイトルの男は不法移民。だが、白黒はっきりしておらず、「悪者」とされるキャラクターもある意味不幸。最後も、おやっと思わせる。いわゆる「ウエスタン」のジャンルで女性は添え物になりがちながら、今作では、出番こそ多くないメリッサ・レオとジャニュアリー・ジョーンズがそれぞれの物語を感じさせているのもいい。トミー・リー・ジョーンズはカンヌで男優賞を取ったが、監督賞でも良かったくらいだ。
この短評にはネタバレを含んでいます