アクロス・ザ・ユニバース (2007):映画短評
アクロス・ザ・ユニバース (2007)愛こそはすべての、ビートルズ・ナンバー怒涛の33曲
『イエスタディ』同様、ビートルズが存在しない世界を舞台に、名曲33曲が流れるオリジナル・ミュージカル。ジュードとルーシーの恋物語など、“歌詞で物語を語ること”にこだわったゆえ、全体の構成は強引に見え、「ルーフトップ・コンサート」なクライマックスに丸め込まれた感もある。とはいえ、『TOMMY』「RENT」などのロック・ミュージカルのオマージュもありつつ、ミュージカル「ライオンキング」のジュリー・テイモア監督らしい前衛的演出もアリ。ほかにも、デトロイト暴動を背景にしたゴスペル・アレンジの「Let It Be」や、ジャニスやジミヘンぽいキャラとの絡み、U2ボノらのカメオ出演といった仕掛けも楽しめる。
この短評にはネタバレを含んでいます