トイ・ストーリー3 (2010):映画短評
トイ・ストーリー3 (2010)継続は素直にうれしいが、この3作目の幕切れこそシリーズ最高
「レミー」「ウォーリー」「カールじいさん」と、この直前のピクサー作品は幅広い世代や映画マニアへの強いアピールが増長し、人気キャラの11年ぶりのこの新作も、おもちゃ側の視点が主だった前2作と比べ、人間のアンディ側のドラマが強く心に響く作りになった。その結果、「かつて子供だった」大人の視点で、物語に深く入り込んでしまう。
本当に愛する相手に対し、何をするべきか。ありきたりながら描きづらいテーマを、ここまできちんと伝える作品も珍しい。
そのうえで屈折した新キャラや、壮大かつ緻密なアクションというエンタメ要素をハイレベルでクリア。「4」も傑作だが、この「3」の結末こそ理想のまとまりという気がする。
この短評にはネタバレを含んでいます