ザ・イースト (2013):映画短評
ザ・イースト (2013)極めて客観的な視点から環境テロの問題を考察する
どこぞの環境保護団体でも肩入れしたプロパガンダ映画かと思いきや、これが意外(?)にも極めて客観的な視点から環境テロを巡る様々な問題を考察している。
主人公は環境テログループに潜入した民間調査会社の女性調査員。大手企業のために組織の内部情報を掴むのが彼女の任務だ。その過程で利益のためなら環境破壊や健康被害も厭わない悪徳企業の実態を知って憤り、しかしその一方で大義名分のためなら犯罪行為も辞さない環境テロの独善にも強い疑問を抱く。
作り手の問題提起には十分共感できる。ただそのメッセージ性の高さと娯楽性を指向するストーリーが必ずしも噛み合わず、全体的に作為的な印象を残してしまう点が惜しい。
この短評にはネタバレを含んでいます