ムトゥ 踊るマハラジャ (1995):映画短評
ムトゥ 踊るマハラジャ (1995)今こそムトゥだ!
『スラムドック$ミリオネア』でオスカーを獲得したA.R.ラフマーンの音楽が全編に渡って冴え渡るインドの娯楽映画の王道。現地情報を知らぬ我々は当時、”スーパースター”の表記と坂上二郎似の主演俳優とのギャップに戸惑い、年の差美女との恋愛劇に違和感すら抱いたが、怒涛のアクションとダンスで思考は完全に麻痺し、悪を質していく姿に”遠山の金さん”を見るが如くカッコイイとさえ思わせてしまう。これぞマサラ映画マジック。気づけば166分、表情筋は緩みっぱなし。カースト制度の残るインドで、なぜ本作のような娯楽映画が綿々と受け継がれているのか。その理由が今こそ分かるだろう。
この短評にはネタバレを含んでいます