海難1890 (2015):映画短評
海難1890 (2015)直球どストレート!
トルコと日本の友好を育んだいわゆる”美談”を、
照れ臭いほどストレートに再現。だが甲子園や箱根駅伝に挑む学生たちの純で真摯で懸命な姿に胸を打たれるように、素直に提示されると邪心ある人間でも涙腺が緩むだろう。
特にトルコで行われた1985年のテヘラン邦人救出シーンの臨場感は圧巻。誰もが自分の事で必死になっている中、トルコ政府の英断には改めて頭が下がる思いだ。
だからこそ、主人公2人の恋を匂わす創作部分や、邦人救出の際に日本側は何やってたんだ⁉︎という、今こそ必要な史実を検証する視点が欠落しているのは気になる。特に後者は、両国家をあげての製作となると致し方なしか。合作映画の長短が垣間見えた。
この短評にはネタバレを含んでいます