荒野の千鳥足 (1971):映画短評
荒野の千鳥足 (1971)砂漠で酒飲みがはなまりこむ、恐ろしい無間地獄
『ランボー』のテッド・コチェフ監督による幻の逸品はランボーが足を踏みいれれるような田舎町が舞台だが、違うのは住民が皆友好的であること。同じなのは、悲惨な状況に発展することだ。
休暇で大都市シドニーへ向かう途中の青年教師が、田舎町ではまりこむ泥沼。世話焼きの住民たちに勧められるままビールを飲み、酔いからくる高揚により博打とセックス、カンガルー狩りの熱狂から抜けられなくなる。
酒飲みにはブレーキが必要だが、このユルさの中で“ノー”と言えるか? 悪夢は自分のせいか、オースラトリアの荒野に潜む魔物の仕業か? 答は酒好きの私やあなたの胸の中にある。いずれにしても恐ろしく、私的にはホラー映画。
この短評にはネタバレを含んでいます