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リルウの冒険 (2012):映画短評

リルウの冒険 (2012)

2014年8月23日公開 117分

リルウの冒険
(C) リルウの冒険製作委員会
ミルクマン斉藤

どうせならもっと野放図に!

ミルクマン斉藤 評価: ★★★★★ ★★★★★

傑作『パーク アンド ラブホテル』の熊坂出第二作にしては疑問の残る出来。ギニア人ハーフの少女リルウと、「夢」を見ることができなくなった同級生こころとが心を通わす過程をいとも自然体に描く第一章は魅力あふれる。しかし現実の境界を超えて“夢の世界の冒険(?)”が展開する第二章は迷走としか思えない。「夢」なんてもともと辻褄など存在しないもの。その範疇に属する映画にしたって物語的・情感的な辻褄が合わなくて全く構わないと思うが、ビデオゲームだのテレポーテーションだの、もっと大きく「生と死」だの、いったん振った現実世界に属するファクターがあまりにも曖昧にしか回収されないのが勿体ない。

この短評にはネタバレを含んでいます
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