パージ:アナーキー (2014):映画短評
パージ:アナーキー (2014)ウォルター・ヒル的ストリートアクションが満載のシリーズ第2弾
予想外の全米サプライズヒットとなった『パージ』シリーズ第2弾は、1年に1夜だけ殺人などの犯罪が合法になるという基本設定以外、直接的なストーリーの関連性は一切ない。
今回は、それぞれにワケがあってパージの晩に街中を彷徨う羽目になった人々のサバイバルを描く。前作の大成功で予算も増えたのだろう。激しいカーチェイスや銃撃戦などもふんだんに盛り込まれ、ウォルター・ヒル作品を彷彿とさせるリアルなストリート感が漂う。
さらに、政治的な風刺メッセージも前作より明確に。ひと握りの富裕層が庶民を搾取し、軍需産業や銃器産業が国家を支えるアメリカの社会構造を浮き彫りにする。個人の良心に希望を託すラストも良い。
この短評にはネタバレを含んでいます