レッドカーペット (2014):映画短評
レッドカーペット (2014)名作『色翔る人/色情男女』の流れを組む感動作
故レスリー・チャンがポルノ映画を撮ることになる芸術家肌の監督を演じた『色翔る人/色情男女』は、ポルノ業界で働く人々に温かい視線を注いだ名作だ。本作はその流れを汲んだ感動作。 “早く安くエロく”がモットーのアダルト映画監督ジョンウの夢は、普通の映画製作。才能はあるのに業界への色眼鏡が足かせとなっている彼が一念発起し自主映画製作するまでと元子役とのロマンスを上手に絡めながら物語は進む。予定調和的な展開だが、パク・チャヌクやゴダール、キム・テヒといった映画人や名作をパロったアダルト映画タイトルなどを散らした遊び心にニヤリ。また「映画人に貴賤上下の区別はない」と高らかに宣言する監督の心意気が粋だね。
この短評にはネタバレを含んでいます