お!バカんす家族 (2015):映画短評
お!バカんす家族 (2015)ライター2人の平均評価: 4
今風の笑いにアップデートされたバカ家族映画
リンジー・バッキンガムが歌うオープニングの主題歌「ホリデーロード」だけでオリジナルのファンとしてはニンマリだが、『ホリデーロード4000キロ』を見ていなくても大いに楽しめるのがミソ。
21世紀風にアップデートされたドラマはファミリー・コメディの体裁をとりつつも、エロ&ゲロ・ネタに臆せず突っ走る。嫁の発展家だった過去を知ったり、巨根の義弟に圧倒されたり。そんな状況に振り回される主人公の小市民ぶりが笑いと共感を引き起こす。
エド・ヘルムズを主演に据えた旅物語なので『ハングオーバー!』を視野に知れた作品であることは明白。大人になれない家庭人は身につまされるかも!?
先代チェビー・チェイスもボケまくり!
ジョン・ヒューズが脚本家として頭角を現した『ホリデーロード4000キロ』で、アンソニー・マイケル・ホールが演じた長男ラスティ。父親になった彼が30年前のトラウマ旅行を繰り返す、アメリカンコメディ好き感涙の企画だが、明らかに『なんちゃって家族』の成功ありき。エロ“ゲロ”ナンセンスな今の毒っ気強い笑いを散りばめ、クリ・ヘムやノーマン・リーダスらをイジりまくり。しかも、シールの「Kiss From a Rose」ネタはラスティと同世代にはツボります。その一方、衝撃的な両親(チェビー・チェイス&ビバリー・ダンジェロ)の登場や『炎のランナー』テーマ曲など、オリジナルに対するリスペクトも徹底してます。