シーモアさんと、大人のための人生入門 (2014):映画短評
シーモアさんと、大人のための人生入門 (2014)答は、言葉にではなく、映像にある
映画に監督イーサン・ホークが登場して「自分がやっていることは富や名声のためだと言ってもいいけど、それで完全に満足なわけではないから、本当ではない。では何のためなのか。それを彼が教えてくれた」と言うがそれが何なのかは語らず、ただ、それを教えてくれた84歳のピアノ教師の仕事ぶりを見せていく。教師は無数の名言を語るが、監督が学んだものは、その名言の中にあるわけではないのではないか。その人物は、自分が愛するもの=音楽に出会い、それとずっと付き合っていくためのやり方を探し続け、それを実践することで幸福である、という状態を見せてくれる。その姿に、監督が学んだものがあるのではないだろうか。
この短評にはネタバレを含んでいます