ポバティー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~ (2014):映画短評
ポバティー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~ (2014)善意がさらなる貧困をもたらす皮肉な現実に仰天
ブランジェリーナ夫妻やボノに代表される社会貢献セレブを手放しで褒めていたわけですよ。さらに莫大な資産があったら自分も真似したいと夢見ていたけど、甘かった……。裕福な側の一歩的な押しつけのせいで援助を受ける側が自活力を奪われるケースが各国で頻発していて、それが世界的な問題になっているというのだ。しかもNGOのなかには営利目的のものもあり、いわゆる「貧困産業」が生まれている実態に仰天するしかない。善意がさらなる貧困をもらたしていては意味が無い。監督は次々に実例を挙げ、もっとも効果的な支援とは何かを見る側に考えさせる。寄付や物資をあげるだけで「いいことしちゃった」と自己満足していてはいけないのだ。
この短評にはネタバレを含んでいます