まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて (2016):映画短評
まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて (2016)”まなぶ”ってこういうこと!
日本の義務教育は、受験の為の暗記とよく言われる。
身になったか?と問われると自信がない。
だが学歴と知識の重要性を認識した上で受ける教育は、
こんなにも人の心を駆り立て、楽しさを体現できるものなのか。
延べ5年に及んだ本作が証明している。
学歴社会に揉まれ、肉体労働を転々としてきた男性の言葉が胸に突き刺さる。
「まなぶと気持ちが豊かになる」と。
生徒の平均年齢は73歳。
戦後の混乱期に貧困などで中学に通えなかった人たちだ。
太田直子監督は前作で定時制高校を追った。
通信制中学共々減少傾向にある。
夜間大学出身の身としては、誰にも、幾つになっても、
学びの場がある社会を願わずにはいられない。
この短評にはネタバレを含んでいます