日日是好日 (2018):映画短評
日日是好日 (2018)茶道っていいかも、と思ってしまいました。
なんとなくお茶教室に通い始めた女子大生が人生で迷うたびに、茶道で心のざわつきをなだめて成長する。季節感や日々の暮らしを大切にする茶道の精神性がもたらす“気づき”は当事者にしかわからないかもしれないが、ヒロイン役る黒木華が表情や台詞回しでそれらをきちんと表現するので、「ふむふむ」と納得。茶道の先生を演じる樹木希林のたたずまいもとても穏やかだし、ユーモラスな言葉にも実は至言めいたものが多く、茶道の深さを実感する。先生が言う「毎年同じことができるのが幸せ」という感覚は、日々の忙しさにかまけがちな人間の心にしみるはず。一瞬、一瞬を大切にせねばと自戒。難しいイメージがある茶道だが、習ってみたくなった。
この短評にはネタバレを含んでいます