春待つ僕ら (2018):映画短評
春待つ僕ら (2018)ライター2人の平均評価: 3.5
『トリガール』のメガネ女子が大化け!
気が弱いくせに出るとこ出るヒロインが、“イケメン四天王”にチヤホヤされる原作だけに、「花より男子」フォロワーであることは確か。肝心なときにコケたり、携帯落としたり、最後の最後までドジっコなヒロインだけに、土屋太鳳のキャスティングは、ギリセーフといえるだろう。バスケの試合シーンはそれなりに見応えあるものの、原作のエピソードを繋いだだけの印象は否めない。そんななか、亜哉を演じる小関裕太のエルフ(レゴラス)のような美しさ。そして、『トリガール』のメガネ女子役で、最後にすべてをかっさらった佐生雪のコメディエンヌっぷりが最大の収穫。友人役の本作を機に、ブレイクを期待したいところ!
恋愛よりも友情とスポ根を重視した点が好感度大
地味で目立たない真面目で奥手な女子高生・土屋太鳳が、ひょんなことから学園の人気者であるバスケ男子4人組のマスコット的存在となり、そのリーダー格・北村匠海ともいい雰囲気に。そのうえ、ライバル校のスター選手・小関裕太にまで熱愛されるという、まさしく女の子の恋愛妄想をそのまま具現化したようなティーン映画なのだが、これが意外(?)にも嫌味のない爽やかな青春ドラマに仕上がっている。まずは恋愛よりも友情とスポ根に比重を置いた脚本と、登場人物それぞれの個性と心情を丁寧に汲み上げた演出が良心的。キャスト陣の役作りにも血が通っている。まあ、ちょっと臭すぎるセリフに赤面する場面もないではないけど(笑)。