沈黙、愛 (2017):映画短評
沈黙、愛 (2017)一瞬にして風景が変わるどんでん返しも見事な韓流ミステリー
有名な女性歌手が何者かによって殺され、警察は大富豪である婚約者イム・テサンの一人娘ミラを容疑者として逮捕。反抗的なミラに手を焼いていたイムだが、それでもやはり最愛の娘。なんとしてでも守ろうと考えた彼は、しかしなぜか無名の若手女性弁護士ヘジュンを雇う。
中国映画のリメイクとのことだがオリジナルは未見。イムがなぜヘジュンを雇ったのかが謎を解く最大のカギで、一瞬にして関係者の立ち位置や印象などの風景が変わってしまう終盤のどんでん返しは見事。拝金主義が横行する現代社会で我々は大切なものを見失ったのではないか?という人間ドラマにも深みがある。むしろ、ミステリーよりもそちらが本作の核心であろう。
この短評にはネタバレを含んでいます