純平、考え直せ (2018):映画短評
純平、考え直せ (2018)懐かしさを感じる、鉄砲玉の美学
Vシネというより、陣内孝則主演のネオ・チンピラ映画感は、懐かしくもあり、男気ある鉄砲玉を演じる野村周平も、『ちはやふる-結び-』のときのような、いい芝居を魅せてくれる。『破裏拳ポリマー』などでも、爪痕を残していた柳ゆり菜も、しっかり女優の顔を魅せてくれ、新宿の街を闊歩する2人の姿は、しっかり画になっている。つまり、手堅い演出も含め、2人のスター映画としては及第点。だが、この作品の見どころはSNS社会とのギャップだったはず。そこの面白さは一切感じさせず、クライマックスの展開などは、10年以上前の「電車男」で止まっている。さらに、キャストの中に大根が存在するなど、残念な部分も多い。
この短評にはネタバレを含んでいます