マイナス21℃ (2017):映画短評
マイナス21℃ (2017)雪山での過酷なロケに挑んだジョシュ・ハートネットは力演
強権的な父親に支配された幼少期のトラウマを抱え、自暴自棄になってしまった元プロスポーツ選手の主人公が、雪山での遭難という過酷な経験を通して生きることの意味を見出していく。アメリカで実際に起きた遭難事故を題材にしているのだが、サバイバル劇としても人間ドラマとしても決定打に欠けるという印象は否めない。
やはり一番の問題は、過剰にメロドラマチックな演出であろう。特に家族間の愛憎を描いたフラッシュバックシーンは紋切り型で表層的に感じられる。本物の雪山ロケに体当たりで挑んだ、ジョシュ・ハートネットの力演には目を見張るが、それだけに惜しい仕上がりだ。
この短評にはネタバレを含んでいます