旅のおわり世界のはじまり (2019):映画短評
旅のおわり世界のはじまり (2019)あっちゃん・ふしぎ発見!
歌手志望の女性リポーターとスタッフによるウズべスタン・ロケの顛末を描くなか、その目的が“幻の怪魚を探す”という、まさに黒沢清監督作。しかも、ほぼミステリーハンターな前田敦子が宇宙遊泳体験できるヤバいアトラクションに乗らされ、ムチャぶりなグルメレポをやらされ、巨大バザールで迷子になって追われるなど、終始ドッキリかつ不穏な空気が包み込む。そして、AKB時代、グアムで「Everyday、カチューシャ」のMV撮影していた彼女ともシンクロする驚愕の展開に突入。女優・前田敦子の可能性をさらに広げた実験作であるが、幻のトニー・レオン共演作『一九〇五』のリターンマッチとしては、若干モノ足りない気もする。
この短評にはネタバレを含んでいます