米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯 (2019):映画短評
米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯 (2019)変わらぬ現実に、再びカメジロー
占領下は米国に、本土復帰後は政府にNOを突きつけた政治家・瀬長亀次郎。
前作も彼の生涯を描くドキュメンタリーとして十分成立していたが、沖縄の民意を反故し続ける現政権への怒りが続編へと駆り立てたのでは?
人物像に迫りつつ、人生のカギとなった事件や言葉を繰り返し伝える。
象徴的なのは沖縄返還協定への疑問を佐藤栄作首相(当時)に追及するシーン。前作では1部だったが、今回は圧巻の12分。
カメジローの迫力に佐藤首相は思わず誓う。
基地撤廃を今すぐ実行するのは無理だが「平和な豊かな沖縄県作りにひとつ、邁進しなければならない」。
あれから48年。声が届くまで、カメジローは何度でも甦るに違いない。
この短評にはネタバレを含んでいます