トスカーナの幸せレシピ (2018):映画短評
トスカーナの幸せレシピ (2018)美食の国イタリアならではの友情ドラマ
料理の腕前は超一流だが性格に難アリな一匹狼の中年シェフ・アルトゥーロと、天才的な味覚を持つアスペルガー症候群の若者グイドが、料理を通じてお互いに友情を深めていくというイタリアン・コメディ。基本は『レインマン』のバリエーションで、2人が師弟コンビを組んで挑む料理コンテストの顛末を含め、全体的にストーリーの予定調和は否めないものの、それでもなお本作がハートウォーミングな良作たり得ているのは、とにもかくにも登場人物たちの豊かな人間性に依るところが大きいだろう。特にグイドを演じるルイジ・フェデーレのチャーミングな魅力は抗し難い。とても後味の良い爽やかな作品だ。
この短評にはネタバレを含んでいます