ミニオンズ フィーバー (2022):映画短評
ミニオンズ フィーバー (2022)![ミニオンズ フィーバー](https://img.cinematoday.jp/a/T0024850/_size_640x/_v_1658209271/main.jpg)
ライター3人の平均評価: 3.3
ノリノリのディスコ・サウンドでミニオンたちが大暴れ!
怪盗グルーはどうして「月を盗む」という野望を抱くようになったのか?というルーツを描いた『ミニオンズ』の続編。今回は’70年代半ばが舞台ということで、ブラックスプロイテーション映画や香港カンフー映画へのオマージュ、当時の煌びやかなディスコ・サウンドなどが盛りだくさん。しかも、オリジナル・テーマ曲はダイアナ・ロスである。ただし、リップス・インクの「ファンキータウン」は’80年代のヒット曲だけどね。それはともかく、ミニオンたちの可愛らしさとナンセンスなギャグのつるべ打ちは相変わらず。字幕版ではミシェル・ヨーやジャン=クロード・ヴァン・ダム、ドルフ・ラングレンが声を当てているのも面白い。
ミシェル・ヨーにシゴかれるの巻
『007』をパロったオープニングに流れるシェールの「バン・バン」を北京語でカヴァーするのは、G.E.M.ことタン・チーケイ。そのほか、リンダ・ロンシュタット版の「悪いあなた」がキーワードになったかと思えば、カーペンターズの「愛にさよならを」で泣かせにかかるなど、とにかく70`sを彩る名曲の使い方が面白い。また、毒母を持つグルーだからこそ、師となるワイルド・ナックルズとの疑似家族ドラマが生きてくる。その一方、カンフーマスターのミシェル・ヨーにシゴかれ、「長ぐつをはいた猫」ばりに目をうるませるミニオンたちの卑怯さには爆笑。チャイナタウンを含む、サンフランシスコ映画として観るのも一興だ。
グルーの子供時代は、1970年代風味たっぷり
怪盗グルーの子供時代なので、1970年代。ブルース・リーのトラックスーツでカンフー修行、ヴィランのメンバー募集の待合室に、ホッケーマスクをしてチェーンソーを背負ったキャラがいたり、ヴィランの声が当時の2大アクションスター、ジャン=クロード・ヴァン・ダムとドルフ・ラングレンだったり。さらにヴィランたちのアジトがレコード店で、女性ヴィランのルックスはダイアナ・ロス風、挿入歌の数々も'70年代ヒット曲大会。セリフにはリンダ・ロンシュタットが登場、ラモーンズやモット・ザ・フープルが流れたり、スティーヴ・ミラー・バンドの大ヒット曲をサンダーキャットがカヴァーしていたり、音楽ファンは曲も要チェック。