ポネット:映画短評
ポネット『若おかみは小学生!』にも通じる名作
『若おかみは小学生!』が仏で公開されると聞いた時は意外に思ったが、本作を生んだ国じゃないかと合点。ポネットはおっこより幼い4歳で母を事故で亡くす。まだ親指しゃぶりが止められない子に現実を受け止められるのか。それ以上に年端のいかない子供に、演技とは言え残酷な設定を与えるなと、一瞬、大人の罪が頭をよぎる。だが、違うのだ。これも仏流の、子供を子ども扱いせず、かつ彼らの可能性を信じたからこそ生まれた企画なのではないかと。実際、人生は薔薇色だけではない。だが苦難を乗り越えた先に必ず光は見えるはず。ポネットの人生を体感したヴィクトワールちゃんが見せるラストの表情とセリフが、雄弁にその事を物語っているのだ。
この短評にはネタバレを含んでいます