友達やめた。 (2020):映画短評
友達やめた。 (2020)日本映画の多様さはここにある
日本映画はジャンルが幅広いと、海外の人がよく口にする。それを象徴するのが今村彩子監督の存在だ。本作の登場人物は耳のきこえない今村監督とアスペルガー症候群のまあちゃん。二人の、友人関係がギクシャクした要因を探る展開だ。しかし興味本位で見始めた人の多くが気付くはず。そのいざこざのほとんどが、日常生活で誰もが経験したであろう軋轢であることを。何より今村監督が捕らえたまあちゃんは独特のファッションセンスを持ち実に愛らしく、人種、国籍、障害、はたまた血液型まで何かのカテゴリーに分類して人と接しがな我々に、それがいかに人の本質を見つめることの足かせとなっていることかを教えてくれるのだ。
この短評にはネタバレを含んでいます