家なき子 希望の歌声 (2018):映画短評
家なき子 希望の歌声 (2018)暗い時代に火を灯す、心温まる快作
幼いころに大好きだった児童文学が豪華キャストで映画化された。自分が捨て子と知った少年レミが紆余曲折を経て成長していく物語だが、人と人の繋がりの大切さや子供へ愛情を注ぐことがその後の人間形成を左右することなどを伝えてくれるのは原作通り。映画では主人公レミが天使の歌声を持つ少年として描かれ、才能を見抜くヴィタリス親方との擬似父子的な関係にメンター&弟子な色合いも加わり、物語に深みが増す。親方の物語も感動的だし、角が取れたD・オートゥイユが親方を優しく好演する。フランス各地の美しい自然や歌声が美しい新人M・パキンの愛らしさに心洗われる。暗い時代に火を灯してくれる映画だ。
この短評にはネタバレを含んでいます