ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている (2020):映画短評
ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている (2020)「時代の音」を慣らすスター/アーティストの本質
エイミー・ワインハウスの『AMY』(15年)⇒テイラー・スウィフトの『ミス・アメリカーナ』(20年)の流れで本作を捉えるとさらに興味深い。ミレニアル世代からZ世代へ。傾向としては私的な記録映像素材が膨大にあること。デビュー前のアジアンヘイト動画がTikTokに流出した問題も「デジタル動画ネイティヴ」な映像環境の裏面。有名人ほどキャリアとメンタルの管理が大変な世の中になった。
兄フィニアスをはじめ家族アルバムに近い内容だが、等身大の肖像から「病んだアメリカ」の位相も浮かび上がる。その意味で『ノマドランド』や『行き止まりの世界に生まれて』とも共振。ジャスティン・ビーバー先輩の優しさが光る!
この短評にはネタバレを含んでいます