劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』 (2022):映画短評
劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』 (2022)ファンタジックなビジュアルと美しい音楽が魅力
原作ゲームの切ない物語をそのまま生かしつつ、音楽学校に学ぶアリスの現在をフレームストーリーとして採用することで、過去のトラウマを引きずる少女の成長と再生を描く青春ドラマの要素を加味した劇場版。そこは、もしかするとゲーム版に思い入れの深いファンにとって賛否が分かれる点かもしれない。映画作品として見れば、脚本も少々シンプル過ぎる。それでもなお、ファンタジックでドリーミーなビジュアルデザインや美しいオリジナル楽曲の数々は魅力的だし、滑らかで優美なCGアニメーションの完成度もなかなかのもの。少年少女向けのアニメ映画として手堅い作品だ。
この短評にはネタバレを含んでいます