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マークスマン (2021):映画短評

マークスマン (2021)

2022年1月7日公開 108分

マークスマン
(C) 2020 AZIL Films, LLC. All Rights Reserved.

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.3

相馬 学

イーストウッドに近づいた!?ニーソンの円熟

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 最近のL・ニーソン主演作は年齢的なものもあり従来の“最強オヤジ”から贖罪キャラへと変化しているが、そういう意味ではイーストウッドのキャリアの変遷と似ている。『人生の特等席』のR・ロレンツ監督と組むのも必然的だったのかもしれない。

 『許されざる者』のような孤独で幕を開ける物語は『センチメンタル・アドベンチャー』的ロードムービーに発展し、『グラン・トリノ』の伝承の色をまとっていく。

 カーチェイスやガンファイト、さらには格闘もあり、ニーソン主演作らしいアクションには事欠かないが、主眼はあくまでドラマ。イーストウッドの新作『クライ・マッチョ』と重なる部分もあり、併せて観ることをお勧めしたい。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

リーアム・ニーソンがイーストウッド化

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

『マディソン郡の橋』以降のクリント・イーストウッド監督作で助監督を務め、『人生の特等席』でデビューしたロバート・ロレンツ監督作。それだけに、リーアム・ニーソン演じる主人公がイーストウッドにしか見えないだけでなく、モーテルのTVで『奴らを高く吊るせ!』が流れるオマージュも。そのため、『96時間』以降のニーソンの怒れるオヤジ映画としては異色作といえるかもしれないが、元海兵隊の狙撃兵という設定がほとんど生かされておらず、『アイス・ロード』に続く、拾いモノとは言えず。奇しくも『クライ・マッチョ』と被りすぎな設定・展開だったりもするが、作品全体の感触としては『パーフェクト ワールド』の方が近い。

この短評にはネタバレを含んでいます
猿渡 由紀

イーストウッドの香りがたっぷり

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

偶然にも日本では公開日が近い「クライ・マッチョ」にかなり通じる設定。しかも、ロレンツ監督は長年イーストウッドのプロデューサーや助監督を務めた人。アンチ不法移民だった主人公がメキシコ人少年と心を通わせるようになるところは「グラン・トリノ」を思わせるし、ロレンツはイーストウッドが若い頃に「クライ・マッチョ」の出演を断念しつつ忘れていなかったのも知っていたはず。事実、映画の中には彼へのオマージュも。とは言っても、今作は“本物”による「クライ・マッチョ」に決して劣っておらず、むしろ優れた点もある。残念なのはメキシコ人少年の英語がうますぎること。ここでかなりリアリティが失われる。

この短評にはネタバレを含んでいます
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