うまれる (2021):映画短評
うまれる (2021)短編だが、安藤瞳は主演女優賞もの!
まず最初に顔面血まみれの女性が映し出される。それだけで凄惨な事態がこの後繰り広げられるのだろうと期待してしまうが、その予想は裏切られない。決してホラーではないがホラー以上に恐ろしい作品だ。いじめっ子たちに娘を殺された母親・安川。彼女は殺人を主張するが学校側は否定するのみ。しかし重要な証言を聴くや否や、加害者の女児6人を横並びにして、鬼の形相で問い詰めるシーンは迫力満点。やがてその6人の母親たちが学校に集まり、安川を糾弾する…。次第に白熱度を増しかつ不気味さを帯びてくる演技合戦だが、なんでもこの7人、名だたる新劇劇団の女優が集ったユニットであるそう。監督・田中聡の長編がぜひとも観たい!
この短評にはネタバレを含んでいます